12th Manブロガーインタビュー(4)小賀坂龍馬


「大学スポーツを盛り上げたい」と語る小賀坂龍馬さん

「大学スポーツを盛り上げたい」と語る小賀坂龍馬さん

「12th Man」には個性的なブロガーがいる。そんなブロガーさんを紹介していく「12th Manブロガーインタビュー」の第4回は、大学スポーツ新聞で記者を務めてきた元スポーツ東洋の小賀坂龍馬さん(東洋大4年)にスポットを当てた。大学スポーツ新聞の面白さや、その果たすべき役割、そしてご自身が2015年度の代表を務めてきた「関東大学スポーツ新聞連盟」が目指す方向性など、大学スポーツを盛り上げたいと語る小賀坂さんの大学スポーツ新聞にかける熱い思いを聞いた。
【インタビュー・記事 永冨慎也(12th Man編集局)】

 

―大学スポーツ新聞とはどういうものでしょうか?

名前の通りではあるのですが、大学のスポーツを大学生が取材して自分たちで新聞を作り上げていって、学内で無料配布したりOB・OGの方々に郵送したりして読んでいただく。簡単に言うと「大学スポーツ新聞」を制作している大学スポーツ新聞編集部はこのようなことをしています。「学生が学生を取材する」というのが基本になります。大学によって異なりますが、年に2~3回スポーツ新聞を発行しているところもあれば、毎月発行しているところもあります。そして、ビッグイベントであるプロ野球のドラフトやオリンピックなどで自分たちの大学に選手が選ばれたりした時には、「号外」を発行することもありますね。そういった意味では、スポーツ新聞社と同じようなことをやっていると言えるのではないでしょうか。

 

―学生記者って具体的にはどのようなことをするのですか?

簡単に言えば、試合を見て、そのことを他の学生や保護者、OB・OGなど情報を求めている人たちに対して答えるというのが基本的にやることです。記事を書く「ペン記者」と写真を撮影する「カメラ記者」がいますが、大学スポーツ新聞の場合はその多くがペンとカメラを兼任することが多いです。そして実際に紙面作成に入るときは、大学によっては監督さん(紙面作成を指導してくれる方)がいるところもありますが、基本的にはスポーツ新聞部員の学生たちが自分たちで紙面構成もしていきます。もちろん、どのような紙面を作るかの編成会議を行ったりもしますし、「今回はどの記事を大きく扱おうか?」といったことも話し合って決めていきます。そして実際にパソコンの編集ソフトを使って紙面作りをしていきます。やっていることは一般の新聞社さんと同じことを学生たちの力でやっているということですね。

 

―学生記者の面白さは?

何といっても「選手との近さ」ということでしょう。大学スポーツをやっている選手たちも私たちも同じ立場の学生ということで接することができますし、試合を離れれば大学で会ったり、一緒に学食で飯を食べたり、授業を受けたりできることも楽しいですね。また、こういう時に話す「雑談」がとても面白いんです。取材したばかりの時はお互いにあまり話したりはできませんが、何度も取材に行くと親しくなっていきます。「この前の記事良かったですよ」と選手から言われたら本当にうれしいですよ。このような選手と記者の「近さ」が自分としてはいいなと思います。同じ年に入学した選手たちが、4年間でどれだけ成長していくのかを最も間近で見ていけるのは学生記者の醍醐味ではないでしょうか。スポーツ新聞のプロの記者などは途中で担当が変わったりすることも多いですが、学生記者は4年間ずっと追いかけることができますから。

「スポーツ東洋」紙面

「スポーツ東洋」紙面

 

―大学スポーツ新聞が果たすべき役割とは何だと思いますか?

大学スポーツ新聞の主な読者は、同じ大学にいる学生たちだと思っています。学生が学生を取材して、学生に届けているというのが一つの流れとなります。その中で私たち学生スポーツ新聞の記者は「伝える」部分でしっかりと役割を果たさなければならないと思っていますし、(大学スポーツを)知らない人たちに興味を持っていただくことで大学スポーツ全体を盛り上げていく一つのツールになるのが「大学スポーツ新聞」だと思っています。

今の大学スポーツだったら、箱根駅伝や大学ラグビーなどかなり規模の大きい人気のあるスポーツだけがフィーチャーされていて、大学スポーツの興業化が比較的うまくいっていますが、その他のスポーツは置いてけぼりになっている部分が多い気がします。大学スポーツ新聞としては、もっと広い視野をもって大学スポーツの一部だけでなく全体を見ていけるようにしなければと思っています。そうすることで、例えば大学スポーツ新聞を読んでくれた高校生たちが「大学に行っても競技を続けてみようかな」と思ってもらえるきっかけにもなってほしいなと思いますし、それによって競技人口が増えていけばそれが大学スポーツの活性化にもつながるのかなとも思います。新聞として発行すれば、そこにかかれた記事は形としてずっと残っていきますから。

 

―大学スポーツ新聞全体で大学スポーツを盛り上げていく一つのきっかけとして、「関東大学スポーツ新聞連盟」※の役割も重要だと思います。「関東大学スポーツ新聞連盟」について少し詳しく教えてください

関東大学スポーツ新聞連盟は約5年前に発足しました。現在では、私が所属していたスポーツ東洋など関東地区の大学スポーツ新聞部が8つ加入しています。当初は親睦的な意味合いが強かったのですが、今では定期的に集まってお互いの新聞、記事を論評しあったりして新聞の質の向上につなげています。私は2015年度の同連盟の代表を務めていました。

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そして、4年前から「箱根新聞」というものを共同で発行し始めて、連盟に加入している大学が主に陸上が盛んだったことから箱根駅伝についての新聞を一緒に力を合わせて発行しようということになりました。箱根駅伝について各大学に総力取材をしてもらって、各チームの戦力分析はレース展望などを詳しくまとめた新聞を作成し、箱根駅伝のレース当日に沿道で応援する一般のお客さんに配布したりしていました。「箱根新聞」という合同紙を作成するのも関東大学スポーツ新聞連盟の一つの大きな仕事だと言えますね。各大学の陸上を担当している学生記者、言ったらスペシャリストが書いた記事を集めた新聞が「箱根新聞」なので、このような横断的な取り組みも含めて面白いのかなと思います。

このような取り組みが少しでも大学スポーツを盛り上げたり、日本のスポーツ自体の底上げにもつながっていけばと思いますが、それを担う私たち大学スポーツ新聞のレベルの底上げも必要だと強く感じています。関東大学スポーツ新聞連盟内でいい意味で切磋琢磨しながら、各大学の新聞部が実力を高めていけるような組織にしていくことも今後は重要になってくると考えます。

※関東大学スポーツ新聞連盟加盟大学
東洋大中央大青学大国士舘大
帝京大専修大駒沢大大東文化大
(今年スポーツ新聞を立ち上げ予定)拓大

―大学スポーツを盛り上げていくためには何が必要だと考えますか?

大学スポーツ新聞主催のイベントなんかもあってもいいのかなと思います。大学スポーツ新聞に広告を出してくださっている会社なんかとタイアップしても面白いですね。例えば、大学3年生になれば「就活」がスタートします。なので、就活をサポートする会社と大学スポーツ新聞がコラボして、学生アスリートなどをサポートするようなイベントを行えば、選手たちにも役に立てると思いますし、大学スポーツ新聞というものも社会にもっと知ってもらえるきっかけになるのかなとも思います。大学スポーツ新聞ももっと多くの人たちに見てもらえるようになれば、もっとレベルも上がってより質の高い新聞に成長していくきかっけにもなると思います。

あとは、大学にいる学生たちをどうやって試合会場まで足を運んでもらうか、ということではないでしょうか。これはずっと私たち大学スポーツ新聞の関わる人間にとっての課題だと言えます。この辺りは、大学スポーツ新聞部としてどうすればいいかと試行錯誤している段階です。私たちが大学スポーツ新聞を通じて、スポーツの日程や会場などもっと細やかに読者に伝えていく努力がまだまだ必要なのかもしれませんが、会場に足を運んでくれる学生が増えれば、大学スポーツ新聞に興味を持つ学生も必然的に増えていくと思います。

一度、大学スポーツ新聞が学生たちにどれだけ認知されているのか?そして、どんなことを読者は求めているのか?といったアンケートも実施してみたいですね。データとして私たちが見ることができれば、何か今後の方策が見えてくるかもしれません。

 

―12th Manのスポーツブロガーとして今後どのようなことをやっていきたいですか?

大学スポーツはこれまでたくさん取材して、記事を書いてきました。しかし、自分が好きなプロ野球のオリックスについてはこれまで試合を見るだけで終わっていました。スポナビなど一般的なスポーツニュースサイトでは、試合の結果だけに終わっている記事が多くて、自分が求めているものとは違うなと思うことがありました。自分が興味のあることを自分のスタンスで記事にできて、自分の考えをアウトプットできると思えたのが12th Manでした。もっと選手のことを知りたいと思ったので、その情報がないなら自分で作ってしまえといった感じでしょうか。大学スポーツ記者としてずっと記事を書いてきたので、その経験を活かしながらより多くの方に記事を読んでもらえたらうれしいですね。

また野球に関連していえば、ドラフト展望みたいな記事も書きたいですね。よくあるのが関東でいうなら東京六大学や東都大学リーグの選手ばかりが注目されているので、その他の大学野球リーグにもこんな面白い選手がいるよということも伝えたいです。大学スポーツについてもスポーツ東洋で培ってきたベースを元にして、視野を広げながらいろんな視点から大学スポーツについても書いてみたいなと思っています。

 

<今回紹介したブロガーのプロフィール>

ryouma_m

小賀坂 龍馬(こがさか りょうま

東洋大学 元スポーツ東洋 記者。
担当:アーチェリー、ラグビー、レスリング
プロ野球、オリックス:伊藤光
ヤクルト:秋吉亮
都市対抗社会人野球:日本生命、JR東日本東北、TDK,、セガサミー
東都野球
拓殖大学
東洋大学

横浜市在住。大学4年生。
(小賀坂龍馬プロフィール情報より)

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