箱根駅伝で輝いた無名選手たち


210名の選手が出場した第93回箱根駅伝。出場選手の中にはリオ五輪に出場した選手もいれば初の大舞台となる無名選手もいる。今回は無名ながらも周囲の予想を上回る成績を残した選手をピックアップしていきたい。

3区(21.4㎞)帝京大学 濱川駿(2年)1時間4分14秒 区間5位

主要区間で健闘した濱川

主要区間で健闘した濱川

11位と惜しくもシード権は逃したものの4区を終えて4位と見せ場を作った帝京大。前半戦の健闘に大きく貢献したのが当日エントリー変更で3区に投入された濱川だ。

濱川はこれまで大きな実績はなく10000mの自己記録も30分24秒とスピードランナーが集う3区の中では見劣りするタイムである。

しかし5位で襷を受けると、後ろからやってきた早大の平和真に引っ張られるように序盤から好タイムを刻む。

すると16㎞過ぎには駒大の下史典に追いついた。高校時代の実績では世代トップクラスの下に無名選手が追いつくというミラクルを成し遂げた。

最後は後方から東洋大の口町亮も加わり、デッドヒートを繰り広げた。

スパート合戦に敗れ、5位から6位へと順位を落としたものの全くの無名選手が主要区間で区間5位は称賛に値する。

毎年のように箱根駅伝で覚醒するランナーが誕生する帝京大の象徴的存在となった。

今後は主力選手としてチームを引っ張ってくれるだろう。

5区(20.8㎞)順天堂大学 山田攻(2年)1時間14分12秒 区間5位

山を攻め抜いた山田

山を攻め抜いた山田

往路3位と戦前の予想を上回る結果を残した順大。その裏には山登りのスペシャリストの存在があった。

5区に抜擢されたのは大学駅伝初出場の山田攻。こちらも10000mの持ちタイムは30分23秒と平凡だが、適性を見込まれての大抜擢だった。

箱根の山で山田は名前の通り、山を攻める走りを見せた。

6位で襷を受けると3㎞で創価大を捉え、大平台までに帝京大もパス。13㎞過ぎには東洋大も抜いて3位に浮上する。

最後はやや疲れたが、3位を死守して芦ノ湖のゴールにたどり着いた。

10区間を戦う箱根駅伝で山のスペシャリストの存在は大きなプラスとなる。

山田が5区にいる限り順大の未来は明るい。

6区(20.8㎞)法政大学 佐藤敏也(1年)58分52秒 区間3位

シード権獲得の立役者となった佐藤

シード権獲得の立役者となった佐藤

4年ぶりにシード権を獲得した法大。チームのMVPを挙げるとすれば間違いなく6区で58分台を記録した佐藤になるだろう。

往路は12位に終わったが、シード権争いは大混戦。シード権の行方は6区の佐藤に委ねられることとなった。

ブレーキすればシード権争いからはじき出されるという重圧のかかる中で佐藤は1年生らしからぬ走りを見せる。

序盤に区間記録保持者の日体大・秋山清仁に抜かされるが、動じることなく次々と選手を抜き去っていく。

最終的には8位に浮上し、シード権を大きく手繰り寄せた。

タイムも1年生としては史上3人目の58分台とかなりの好記録。

将来的には秋山の区間記録にも挑戦してほしいところだ。

8区(21.4㎞)創価大学 米満怜(1年)1時間6分33秒 区間3位

悪い流れを断ち切った米満

悪い流れを断ち切った米満

4区を終えて5位と健闘したが、5区以降で苦戦し、シード権から取り残された創価大。

8区の米満に襷が渡った時には15位まで転落していた。

シード権獲得は厳しくなっていたが、米満は少しでも順位を上げようと奮闘する。

前半から積極的な走りを見せ、区間2位のペースで走り続ける。

遊行寺の坂も難なく乗り切り12位まで順位を上げた。

昨年の都道府県駅伝では4区3位と活躍していたが、予選会を走っておらず、ここまでの走りは予想外だった。

来年は多くの主力が残るだけに初シードの起爆剤となる存在になってほしい。

 

決して前評判は高くなかったが、箱根路で躍動した選手たち。

今回取り上げた選手は全て1、2年生で将来性豊かな選手ばかりだ。

箱根駅伝で飛躍を遂げた彼らの活躍に期待したい。

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