時には勇気ある育成、起用が浮上のカギ


 先日、球団ワーストの13連敗を喫した、セ・リーグ5位(6月25日時点)に沈む読売ジャイアンツのGMである堤氏が一連の責任を取り辞任した。成績不振、育成の部分について結果が出せなかった。と辞任の理由ともしている。新GMには鹿取氏が就任した。元プロ野球選手がGMに就任するのは球団初の出来事である。鹿取氏は、育成に問題があった。若い選手の育成をドラフト含めやっていく。と就任の会見で述べた。
 シーズン開幕前は、オフにFA選手を3人獲得するなど大型補強をし、さらに選手層が厚くなったジャイアンツを各評論家はこぞって上位の順位予想をした。蓋を開けてみれば現在、セ・リーグ5位である。
 開幕5連勝はしたものの、広島に3タテを立て続けに喫し、中継ぎ投手も精彩を欠き、打線も調子を崩していた。それでも、自力で5割付近をいったりきたりしていた。しかし、交流戦前から連敗が続き、交流戦入っても、楽天、オリックス、西武に1つも勝てず連敗は13連敗となったのだった。


チーム浮上に頭を悩ませる高橋由伸監督

FA選手の3人の成績
山口俊
2試合 1勝0敗 防御率2.25 奪三振12
森福允彦
21試合 1勝3敗 防御率3.86 ホールド4 奪三振13
陽岱鋼
14試合53打数14安打 .264本塁打2
6打点

 山口と陽はケガの影響もあり出遅れ出場試合数も少ないので、まだまだわからない。しかし、森福はソフトバンクの昨年、被本塁打はわずか1本であったが、今季は3本も打たれ、すでに3敗を喫している。本来の姿とは言えない。

では、育成という観点から分析したいと思う。

ジャイアンツ
6月9日、日ハム戦
スタメンオーダー

1陽岱鋼(中)30歳
2坂本(遊)28歳
3マギー(三)34歳
4阿部(一)38歳
5村田(指)36歳
6長野(右)32歳
7石川(左)24歳
8クルーズ(二)33歳
9小林(捕)28歳
Pマイコラス28歳

平均31.1歳

 オーダーをみるとやはり30歳以上の選手が多いことがわかる。スタメンの10人のうち6人である。それは決して悪いことではない。長年、活躍している選手が多いという風にも捉えられる。
しかし、25歳以下は24歳の石川だけである。石川は日ハムから今季トレードで移籍、ジャイアンツの生え抜きの選手ではない。育成がうまくいっていないことが非常に、わかる。ベテラン選手はケガのリスクも大きく、それは避けられない課題である。
 では、日米の違いはあるが育成もうまくいき、若手とベテランのバランスが非常によくとれているチームを紹介したい。青木宣親選手も所属しているヒューストン・アストロズである。アストロズはここまでアメリカリーグ西部地区で2位に10ゲーム差以上離し、首位独走中だ。

同じ時期のスタメンを少し見てみたいと思う。

アストロズ
6月13日、レンジャーズ戦
スタメンオーダー

1スプリンガー(中)28歳
2レディック(右)30歳
3アルトゥーベ(二)27歳
4コレア(遊)23歳
5ベルトラン(指)40歳
6マッキャン(捕)33歳
7グリエル(一)33歳
8ブレグマン(三)23歳
9青木(左)35歳
Pマズグローブ25歳

平均29.7歳

 30歳以上の選手は10人中5人。巨人とはあまり変わらないが、平均年齢は1.4歳も低い。4番を打つコレア、8番にブレグマンともに23歳。若い野手がスタメンに名を連ねていることがわる。特に注目して欲しいのはスプリンガー、アルトゥーベ、コレア、ブレグマン、マズグローブの5人が生え抜きの選手だ。メジャーリーグは完全ウェーバー制のドラフトを採用しており、日本のように1位を競合することはなく、前年成績の悪いチームから順番に指名する。だから、比較にはならないという声もあるかもしれないが、日本でも1位で指名した選手が必ずしも活躍するわけではないので、育成の部分の条件はほぼ同じだ。数年前までFA選手を大量に取り強力打線を組んでおり、巨人とチームスタイルが似ていたヤンキースの現在の打線をみてみよう。

ヤンキース
6月15日、エンゼルス戦
スタメンオーダー

1ガードナー(左)34歳
2ヒックス(中)28歳
3ジャッジ(指)25歳
4ホリデー(一)37歳
5カストロ(二)27歳
6サンチェス(捕)25歳
7グレゴリアス(遊)27歳
8ヘドリー(三)33歳
9レフスナイダー(右)26歳
Pピネダ28歳

平均年齢29歳

 20代の選手は7人。非常に若い選手で構成されていることも良くわかる。ヤンキースは現在アメリカンリーグ東部地区首位である。ジャッジを中心に若い力がチームを引っ張っている。チーム構成を見てきたように若い選手、ベテランのバランスが非常に重要である。お互いにいい刺激をもらいながら、シーズンを戦っている。

 巨人やはり、生え抜きの若手選手の台頭、育成が急務であることは間違いなく今年、また来年以降も上位は厳しいのではと考える。ロッテ戦で阿部慎之介が膝を負傷し登録抹消されたこともあり、ますます若手の奮起が待たれる。

 新GM鹿取氏の手腕に注目したい。まずは、ドラフト会議等でどのような選手を指名するかも期待したい。

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