<記者が走る>福井ハーフマラソンで快走!台湾マラソンに向けて昇り調子!?


福井マラソンの受付会場

私は不安に襲われた。

10キロ地点で腕時計を確認すると、48分40秒でキロ5分を切る”私的快走”だったのだ。これまで練習をしてきたけれどキロ6分で10キロ~20キロを走るのがやっとだった。しかし、時計を見るとキロ5分を切っていた。調子が良かったのかいつも通り走っているつもりだったが、思った以上に速かった。

だから、である。残り半分10キロ、このペースで果たして体力は持つのか?思った以上に速いラップでうれしい反面、最後まで走りきれるのかという不安に襲われたのだ。

10月1日、福井県福井市に中心街で「第40回福井マラソン」が行われた。雲ひとつない快晴で、空を見上げれば秋独特の雲がところどころに見られ、確実に秋の到来を告げるものだった。しかし、天気予報を見ればこの日の福井市の最高気温は27度と夏日の中でのハーフマラソンということになってしまった。

午前9時の号砲とともに、ハーフマラソンのランナーたちが一斉に駆け出していった。私は最初は抑えながら、何とか2時間を切れればいいかな、という目標を立てて静かにスタートを切った。キロ6分くらいで入って、徐々に上げていければ2時間を切れるだろうという腹だった。2週間前に「30キロ走」を一度だけ走っていて、その時もキロ6分ちょっとで走ることができたので21.0975キロは大丈夫であろうという自信が少しあった。

ただ、スタートから「何となく調子がいいぞ」と感じていて、1キロあたりのペースがドンドンと速くなっていった。10キロ地点で60分を切っていれば・・・なんて思って走っていたが、ドンドンと貯金が出来てきたのだ。私よりも速そうなランナーの後を付いて走っていると気づけばまもなく10キロ地点に。タイムは60分切りどことか50分を切るペースで10キロを走ってしまったのだ。

福井マラソン(ハーフ)のスタート地点(市役所前駅)

ひょっとしたら、大幅な自己記録の更新があるぞー。それどころか、1時間50分切りもあるかもしれない。そんな気持ちが沸いてきた。しかし、時間の経過とともに気温がグングンと上昇していく。そして、コレまでに走ったことがないスピードで来たので、10キロを超えてから「バテてきた」と感じるようになった。身体が徐々に重くなってきたのだ。

ちょっと気持ち的に弱気になってしまった。11キロ地点からは少し遅めのランナーの後ろについて淡々と走っている自分がいた。楽だった。このペースならば完走はできる。しかし、このままこのペースでいけば、ハーフマラソンの自己ベスト(1時間59分8秒)を切ることが出来ないかもしれない。13キロ地点まではこの2つの不安が衝突しながらも、結局はそのランナーについていく”楽な方の決断”をしてしまった。

ハーフやフルマラソンの経験がある人は分かってもらえるかもしれないけど、途中で休みたくなる時間帯・距離がある。ここで休まなければもっといいタイムが出せていただろう・・・。ゴール後にそんな後悔の念に駆られることは百も承知なのだけれど、その時の身体と心はそうはいかない。

13キロ地点を越えたあたりだったと思う。少しペースが落ち着いて身体が楽になってきた。そして、新たに強い気持ちが復活してきた。

「このままでは2時間切りもできない。ペースを上げなければ。せっかく前半で大きな貯金を作ったのに、これで駄目ならあかんやろ」

私が休むために前を走ってもらっていたランナーを一気に振り切ると、ひたすら前をめがけて走った。暑さのせいか、私の前を走っていたランナーたちもペースダウンしていた。ひとり、またひとりと交わしていく。17キロ地点では右のすねの痛みが走った。いやな予感がしたが、もうここまでくれば必死のパッチ。痛みを無視して走っていると、不思議と痛みが取れたのだ。

給水はこまめに取っていた。主催者側が5キロ地点から、2.5キロごとに給水とスポンジを配置してくれたので、とにかく水をかぶりながらグングン上昇する体温を下げることに努めた。18キロ、19キロ、20キロ・・・なかなか次の1キロが遠く感じてたどり着かない区間だ。それでも、あと2キロ、1キロと心の中でカウントしながら気力で脚を前へと進めた。

ゴール地点の福井運動公園が見えてきた。ここは、あの桐生祥秀が先月100メートルで9秒98の日本新記録を出した会場だ。腕時計を見るとギリギリ2時間を切れるかどうかというタイムを刻んでいた。ゴールが視界に入ると不思議と力がどこともなく沸いてくる。ゴールの横に設置されているタイムを知らせる電光掲示板が見えた。そして、桐生のようにはいかないものの、最後の力を振り絞ってラストスパート、そしてガッツポーズでゴール。

福井マラソン(ハーフ)で快走して笑顔の筆者

記録は1時間58分17秒。自己ベストを更新できた。これは本当にうれしかった。ボランティアスタッフの皆さんに「ありがとうございました」とお礼を述べて、ぐたりと倒れこんだ。そして、カラカラに乾いた私の身体に染み渡ったのは、生ビールという美味しい麦入り炭酸飲料だった。マラソン後の生ビールほど美味しく感じられるビールはない。私はそう確信した。

台湾マラソン2017に向けて

今回、福井ハーフマラソンに出場したのは10月15日(日)に行われる台湾マラソン2017のフルマラソンに出場するためだった。海外ではもちろん初出場となる台湾マラソンに向けて、1ヶ月前に30キロ走を行い、2週間前に今回の福井ハーフマラソンを走った。これまでは自分なりにいい形で台湾マラソンに挑戦できそうだ。

台湾の10月の気候はどうなのか?やはり暑いのか?暑さは確実に体力を奪っていくことを今回の福井ハーフで体感した。台湾マラソンが行われる苗栗県の10月15日の天候を調べてみると、予報は雨で過去の気温でいけば最高気温が27度~28度となっている。今回も暑さとの戦いになりそうだが、台湾マラソンのスタート時刻は現地の午前6時となっているので、まだ比較的涼しい時間帯にスタートできるのがせめてもの救いだろう。

雨の中でのフルマラソンとなれば初めての経験となる。今回の目標はまずはしっかりと完走することとしておきたい。今年2月に2回目のフルマラソンとして「おきなわマラソン」を走った時にマークした4時間21分41秒が自己ベストだが、台湾マラソンでその更新は厳しいかもしれない(写真も撮りながら走る予定、言い訳ですね、笑)。また、ここでも台湾マラソンの様子をレポートする予定だ。

とはいえ、「調子がいい」となれば自然と身体が動いてよもやの自己ベスト更新もありうるかもしれない。

とにかく台湾マラソンはマラソンコースの景色を楽しみながら、”楽”に42.195キロを走りたいと思う。

記者が走る、加油!

【永冨慎也/Shinya Nagatomi】

2017台湾マラソン案内

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