関西学生野球の展望と注目選手


4月7日から関西学生野球春季リーグが開幕し、ここまで各大学がそれぞれ1カードずつ消化している。最初のカードでは近大、立命大、同大が勝ち点を獲得し、関大、関学大、京大が勝ち点を落とした。まだ勝ち点を落とした3大学にも優勝のチャンスはあるが、チーム状況を考えれば勝ち点を獲得した3大学による優勝争いになるのではないかと予想する。

春連覇を目指す近大は投手、野手共に昨年からの主力が多く残っている。その中でも4番を務める佐藤輝明(2年・仁川学院)の成長が著しい。昨年からスイングの強さを買われて4番に座っていたが、今年は打撃の精度が上がっている。関学大との1回戦では満塁弾を含む5打数3安打5打点と大暴れ。この調子を継続していければ他大学にとっては脅威となるだろう。

近大・佐藤輝明

4季ぶりの優勝を狙う立命大は投打のバランスが取れている好チーム。近年は常に優勝争いに絡んでおり、安定感ではリーグ一だ。そんな立命大で注目は主将である辰己涼介(社・4年)の100安打達成だ。1年春からレギュラーに定着し、3年間で積み重ねた安打は83本。第1節の京大戦でも2試合で4安打を放ち、大台まで残り13本と迫っている。春で100安打に到達するためには安定して安打を重ねる必要があるが、今季中に達成なるか。

立命大・辰己涼介

昨年は春秋ともに5位に沈んだ同大だが、今季は台風の目になりそうだ。その立役者になっているのが主将の福島孝輔(4年・大阪桐蔭)だ。4年前に夏の甲子園で優勝投手になった福島は以前から気迫を前面に出すタイプの投手だった。その福島が主将になったことでチーム全体の雰囲気が明らかに変わっている。第1節の関大戦では逆転サヨナラ勝ちで2勝を勝ち取るという驚異の粘り強さを発揮した。日本一の味を知る主将がチームを日本一に導けるだろうか。

同大・福島孝輔(中央)

昨秋の王者である関大はエースの山本隆広(4年・桜宮)が右ヒジの故障で今季の登板は少し難しそうだ。山本以外の投手は実戦経験が少ないだけに苦戦を強いられる可能性が高い。苦しい出だしとなったチームで明るい材料が野口智哉(1年・鳴門渦潮)の存在である。開幕戦から6番ライトでスタメン出場すると12打数6安打4打点の活躍。柳田悠岐(ソフトバンク)のような豪快なスイングが特徴で間違いなく3年後にはドラフト候補に名前が挙がってくるだろう。

関大・野口智哉

6季連続4位からの脱却を目指す関学大は近大戦で2戦とも先発投手が大量失点してしまうなど投手事情がかなり苦しい。その中で救世主となりそうなのが1年生の黒原拓未(智弁和歌山)だ。近大戦では2試合ともリリーフ登板し、無失点に抑える上々の大学デビューを飾った。他の投手の調子次第では次カード以降で先発を任されることもあるかもしれない。

関学大・黒原拓未

最下位脱却を目指す京大は第1節で立命大を相手に2戦とも接戦を繰り広げていており、十分に勝ち点奪取の可能性はある。エースの藤原風太(3年・東海大仰星)は低めを丁寧につく投球が持ち味で立命大を8回まで1点に抑え込んだ。野手にも鈴木一矢(4年・刈谷)や荒木滉也(4年・広島大福山)など昨年からの主力が多い。投打が噛み合えば面白い存在となるだろう。

京大・藤原風太

各大学の現状を総括すると戦力的には近大と立命大が充実しているが、同大の粘り強さはかなり面白いというのが筆者の見立てだ。優勝争いは第7節の近大―立命大が山場になる可能性が高く、第8節の立命大―同大までもつれることも十分に予想される。関大と関学大は投手陣を整備して優勝に望みをつなげたい。京大は自分たちの力を最大限に発揮して相手のスキを突いていきたいところだ。

激戦が予想される今季の関西学生野球リーグ。明日からの第3節も目が離せない。

第3節の組み合わせ

於:皇子山球場

21日(土)

関大―立命大 10:30

同大-京大 13:00

22日(日)

京大―同大 10:30

立命大-関大 13:00

 

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