卓球部・全日本大学総合選手権大会・個人の部


10月25~28日 兵庫・ベイコム総合体育館

「真のエース」へ 階段上るベスト8

 

全日本大学総合選手権・個人の部が閉幕した。「ダブルスの中大」とも言われる強さを誇ってきたダブルスで最高成績ベスト16と厳しい結果。しかし、シングルスで一ノ瀬拓巳主将(法3)が殻を破る学内大会初のランク入りを果たした。


▲ランク入り決定戦で勝利を収めガッツポーズを送る一ノ瀬主将

やっとつかんだランク入りだった。「個人の成績がなかった。ホッとしている」(一ノ瀬主将)。リーグ戦では1年次から活躍し積み上げた勝ち星は27。この数字は4年生のぞく関東学生所属の選手の中でも1、2を争うチームの絶対的存在である。だが新人戦のベスト4以降ここまで関東学生、全日学で満足いく成績は残せていなかった。他大のエースはいずれも大きな大会でランク入りなど、個人戦での活躍も目立っている。今年こそ、と期待がかかった関東学生でもランク入り決定戦前で敗れた。

3年生ながら主将として引っ張る中、吉田大輔(文2)が個人戦では3大会連続でランク入り。個人戦で成績がないことに歯がゆさがあった。「いくら団体で勝っていてもみんな思うことはあると思う」。そんな中での初ランクの影には、「海外のいろいろな選手と練習したのがいきた」。スペインへの卓球の武者修行があった。

2回戦からの出場で苦しむことなく勝ち進める。迎えたランク入り決定戦の相手は渡辺(明大)。今年の全日本選手権でベスト8、強豪・明大の主将だ。直近では昨秋のリーグ最終戦。勝てば優勝の優勝決定戦のチームカウント3-1で対戦。一ノ瀬が渡辺に敗れ相手の優勝が決まった。「実力の差を感じた」印象深い試合だ。

そして今回。試合は序盤から一ノ瀬主将が攻め立てる。激しいラリーの打ち合い。バックにフォアに目まぐるしい攻防も打ち負けなかった。ゲームカウントでリードは保ったまま試合を進める。終盤に差し掛かり、対策を練り始めた相手に追い上げられる展開もあったがそんな場面も気迫で押し切った。3年目やっとの思いでランク入りを決めた。

続く、5回戦も明大の遠藤。ボールに慣れず序盤から一ノ瀬主将の凡ミスが目立ち簡単にセットを落とす。ボールに合わないままつけ入られ1-3と追い込まれる。第5ゲームも5-8で激しいラリー戦の末エッジボールで得点を奪われる。「あそこは正直終わったと思った。けど逆に開き直れた」。5-9ビハインドで逆に相手も勝ちを意識したのか、ここから一ノ瀬主将に流れが傾く。「両親や応援してくれる人がたくさん見てくれていた」。一ノ瀬主将のボールも入り始め、勝負どころでのロングサーブが決まるなど3-3の五分に持ち込む。そして最終ゲームも中盤4連続得点を奪うなど11-9の接戦をものにし4-3で準々決勝進出を決めた。

続くベスト4決定戦では独特の雰囲気の会場に飲み込まれ、2-4で敗戦。それでも0-3の6-10から2セットを奪い返す意地をみせ3年次の全日学を終えた。この敗戦を糧に「来年は表彰台に上る」と目標を掲げてくれた。1年次監督を務めていた鈴木前監督は「主将として頑張ってくれているのが実を結んだ。このランク入りはステップアップになる。スペインでの経験を自分の身に付けてほしい。バックの処理の技術が上がればもう一段上に行ける選手」と太鼓判を押した。今までは自滅して負けることが多かった。しかし、バックのブロックでしのぐことができるようになったのがひとつの成長のようだ。


▲シングルスを戦い終えた高杉東志(法4)がベンチコーチの和田貴稀(商4)と握手

最後の全日学を終えた4年生はそれぞれの感情を語った。高杉は「4年間で一番最高の状態だった。郡山(専大)戦は4年間で一番いい試合だった」とやりきった。和田貴稀(商4)、高橋拓己(文4)はそれぞれ悔しさを持ち全日学を終えた。それぞれが歩む次の舞台での活躍に期待したい。

ランク入り決定戦に臨んだ弓取眞貴(文2)、吉田大、柏友貴(法1)は強豪の主力に立ち向かうも敗れランク入りはならなかった。下級生としてこれからの糧に繋げてほしい。その他に悔しい成績で終わった選手が今大会は多い。来年以降団体戦、個人戦でもベストパフォーマンスを発揮し、大きなチャンスをつかんでほしい。

そして、ベスト8に入った一ノ瀬主将は全日学前にスペインリーグに参加。その後の全日本予選で今大会優勝の及川(専大)に敗れるも手応えを感じていた。「新しいことにも挑戦している」と言いこの短い期間で多くのものを得た経験がきっと今大会のベスト8に繋がっただろう。そして、この後も11月から約2カ月間またもスペインへ渡る。今大会の結果は大きな自信になる。年明けには全日本選手権。そして、すぐ春季リーグ戦が待っている。一ノ瀬主将の卓球への情熱は計り知れない。海を渡り海外でもまれ成長してさらに強くなって帰ってくるはずだ。チーム1の結果を持ち、そして主将としてチームを引っ張り、名実ともに中大のエース・一ノ瀬拓巳のさらなる活躍に期待したい。来年は4年生になりいよいよラストイヤー。卓球選手として大きな1年が始まろうとしている。

◆大会結果◆

シングルス➆一ノ瀬主将

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部

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