第71回平成国際大学長距離競技会


12月22日 鴻巣陸上競技場

苦しむ1年生に希望の光 チームで挑む箱根への道

 

箱根駅伝までいよいよ10日となり、佳境を迎えるなか行なわれた今回の記録会。10日に箱根エントリーメンバー16人が発表されるなど箱根ムードは一層高まりつつある。エントリーメンバーは箱根に向けて最後の合宿を行っており最終調整真っ只中だ。中大からは今回、惜しくも箱根エントリーメンバー入りとはならなかった選手や、トラックを主戦場とする選手など8人の選手が各々の目標を持ってレースに臨んだ。その中でも19組で森凪也(経1)が圧巻のスピードを見せ、組トップでフィニッシュ。森凪は大学入学後初の5000m自己ベスト更新、井上大輝(法1)も14分半を切るなど、今年苦しんだ1年生たちの好走が目立った。

レースは序盤スローな展開となった。最初の1000mこそ2分51秒だったが、2000mの通過は5分49秒。1キロ約3分ペースとなったが、その後二井康介(文3)、萩原璃来(法2)らが果敢に先頭集団の前に出てレースを引っ張った。

▲レースを引っ張る二井(一番右)と萩原(右から2番目)

レース終盤、下級生たちが上級生の作った良い流れに乗るように徐々に加速していった。ラスト1000mで森凪がペースを上げ、それに井上も付いていく。森凪は「一段階力を溜めた上でラスト600~500ぐらいでもう一度切り替えようと思った」と語るように狙い通りさらにペースを上げ、一気に先頭に出た。その後、後続の選手を引き離して組トップでフィニッシュ。持ち前のスピードをいかんなく見せつけた。「タイムよりも順位を狙っていた。結果としてタイムも付いてきたので良かった」(森凪)と約1年半ぶりの自己ベスト更新に笑みを浮かべた。

▲組トップでゴールする森凪

今年1年思うような結果が出ず苦しんだ井上だが、ここに来てようやく復調の兆しを見せている。「Cのユニフォームを着たいと思っていた。今年最後に良い形で締めくくれて良かった」と伝統のCのユニフォームを着るための一つの基準タイムである、“入学後5000m14分半切り”を果たした。井上にとって今回のレースは今後の飛躍の大きな1歩になるに違いない。

▲粘りの走りを見せる井上

萩原は自己ベストを、二井もセカンドベストを更新。しかし「予選会以降調子を落としていて、本戦のメンバーにも選ばれなくてタイムも全然ですが、徐々に元の状態の戻りつつある」(二井)、「あくまで練習の一環で出て、一応ベストですがそこまで喜ぶことはありません。良い練習ができている確認ができた」(萩原)と二人は自分自身と正面から向き合い、前を見据えていた。

石田光輝(文1)、佐々木遼太主務(商3)は14分30秒台でしっかりとレースをまとめた。しかし眞田翼(商2)や岩本忠成(総1)は本来の力強い走りは影を潜め凡走に終わった。これからの活躍に期待したい。

▲レースをしっかりまとめゴールする石田

「先週の関東10マイルではメンバー外となった選手たちが良い結果を出しています。そして今回もベストを出した人がいて、下からの突き上げって点で見たらチームに勢いを与えていると思います。この勢いを本戦に向けてつなげていきたいと思います」(佐々木主務)と語るようにチームの雰囲気は上々だ。箱根に出る者、出ない者、それぞれがチーム内での役割をしっかりと果たし、チーム一丸となって7年ぶりのシード権奪還を果たす準備は整った。

◆コメント◆

山本コーチ
――レース全体振り返って
今回は箱根に絡んでこない選手たちですが、各々次のレベルアップの為にトレーニングの強化に入っている選手で、年内の締めとして今期ベストは出して終わろうと話していました。その中でも森凪は準備の段階で、こちらとしても走れるだろうと思っていましたし、彼自身も自信を持って臨んでしっかり出し切れたので内容の濃いレースだったと思います。今季苦しんでいた井上辺りも形となってきて、年内の締めとしては良いレースでした。ここから改めて強化に取り組んでいけます。毎年やっている取り組みが結果となって、メンバー外も盛り上がってきているというのはチームにとってもプラスの影響を与えられるのではないかと思います
――苦しんでいた1年生に復調の兆しが見えてきたレースでしたが
1年生自身がそれを一番感じたと思うので、ここで安心するところではありませんが、一つステップアップして次に進めるという手応えは彼ら自身もつかんだと思います
――箱根への最新のチーム状況は
二枚看板の調子が良い中で、そこに任せるのではなくて、だからこそ自分達がしっかり走ってチームとして良い戦いをしようと、走らない選手たちも自分の役割を果たそうとやってきています。チーム一丸となってただ出るだけでなく、まずはシード権を取って、さらにその先の優勝というところに繋がっていくところまで流れを作っていけるよう取り組んでいます。いい形で箱根まで迎えていると感じています

森凪
――今日のレースを振り返って
狙いが14分10秒台辺りが出ればいいかなと思っていたのと、組トップを意識していました。調子としても良かった部分は3週間前の日体大から調子はかなり上がってたのでそこをうまく強化期間に入りながらもうまく維持できたのがしっかりと出し切れた要因だったかなと感じています
――最後のスパートは圧巻でしたが余裕はあったか
前回の日体大ではラスト2000ぐらいから出て後半伸び悩んだのでそこを改善するために一段階溜めた上で出し切ろうと思っていました。ラスト600〜500ぐらいからようやく体を動かし始めてって感じでいけたのでスパートも狙い通りだったかなと思います
――今年一年間を振り返って
1年生が全体として走れてなくて力を出し切れなかった部分が少しずつ今になって芽が出始めていると思います。来年の2019年シーズンではチームの中で来年の2年生世代が存在感を示していけるようになりたいなと思います

井上
――今日のレースを振り返って
Cのユニフォームを着たいと思っていました。狙った時に出せるのがこれまでの自分の良さだったので自分を信じて頑張りました
――今年1年を振り返って
今年1年は思うような結果がでず、苦しい場面もありました。でもうまくいかないことも楽しんで生活できたと思います。最後きつい場面で自分を後押ししてくれるのは自分しかいないので、そのような気持ちが今年最後に良い結果をもたらしてくれたのだと思います
――今後の意気込み
来年は今年うまく行かなかった悔しさを全部晴らしたいと思います

◆試合結果◆
<男子5000m>
17組目
岩本 16分08秒55

19組目
森凪 14分18秒11PB
井上 14分25秒45
二井 14分30秒20
萩原 14分32秒84 PB
石田 14分34秒49
佐々木主務 14分39秒08
眞田 14分57秒15

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部

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