錦織、全仏オープン初優勝なるか?初戦を戦い終えて


全仏オープンを戦う錦織圭

全仏オープンを戦う錦織圭

錦織圭、グランドスラム初優勝なるか?

こんな見出しが日本のテレビや新聞、インターネットでも
毎日のように踊っている。

全仏オープンが開幕した24日、ローラン・ギャロスの第1コートには
同大会自己最高となる第5シードで出場する錦織の姿があった。
テレビ中継を通してではあったが、1回戦のポール=アンリ・マチュー
(世界ランク123位)戦を観て感じたことがあった。

「何だ?この強い安定感と安心感は?」

開幕戦ともあって世界ランク5位の錦織はまだ調子のピークではないことは
わかっていた。結果的に3-0のストレート勝ちでマチューを退けたが、
第1セット、第2セットのファーストサーブの成功率は50%を満たしていなかった。
決して上々の立ち上がりだとは数字からは言い難いものだった。

しかし、それでも負けることを感じさせないものが今の錦織にはある。

第2セットでマチューがブレイクに成功するなど3ゲームを連取する場面があった。
錦織はサービス、それからボールコントロールに精彩を欠いてミスも出ていた。
マチューはここぞとばかりにギアチェンジを図り、一気に錦織にたたみかけた。

昨年の今頃の錦織ならば
「あ~これやばいな。ここで一気にマチューに持っていかれてアップセットだな」
と私も思っていただろう。

しかし、今の錦織にはその負けるだろう雰囲気は微塵も感じなかった。
元世界ランク12位のマチューに攻めさせながら、上手にそれをいなしている
かのように見えた。まるで、横綱の相撲を取るかのようだった。

結局、この第2セットも最終的には7-5で錦織が取った。
地元・フランスのマチューへの大声援とは対照的に、
最後は「ネットイン」でこのセットが決まった錦織への
ブーイングは錦織が世界から認められている証なのだと思えた。

これまで錦織は、クレーコートを得意とするプレイヤーではなかった。
むしろ苦手にしていたようにも見えた。
実際、昨年の全仏オープンはケガの影響もあったが1回戦で姿を消している。

昨年の全仏オープンファイナルを戦ったナダルとジョコビッチ

昨年の全仏オープンファイナルを戦ったナダルとジョコビッチ

しかし、今シーズンの錦織はクレーコートで10勝2敗と
ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マレーに次ぐ成績を収めている。

昨シーズンから師弟関係を結んだマイケル・チャンコーチの
類まれなる指導力もあったのは間違いない。

チャンコーチは、1989年の全仏オープンで史上最年少17歳3か月で
優勝をしているプレイヤーでもあったからだ。
特に、クレーコートでの勝ち方は熟知しているはずで、
その薫陶を受けることができている錦織に影響がないわけはない。

「全仏オープン子弟アベックV」

これも今回の錦織には最も可能性が高い大会になるのではないだろうか。
ドロー(組み合わせ)においても、ジョコビッチ、マレー、そして
同大会5連覇中で9度の優勝を誇るラファエル・ナダルと決勝までは当たらない
「運」にも恵まれている。

トマス・ベルッシ

トマス・ベルッシ

錦織の2回戦の相手が決定した。
世界ランク40位のトマス・ベルッシだ。
クレーコートを得意とするサウスポー。

しかし、今の錦織には全く心配はない。
錦織の全仏オープン頂点までの道のりは険しいが、
決して長くはない。

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