頭脳スポーツ・ビリヤード


12th manの皆さま、ごぶさたになりました。

 

JPBA児玉利洋プロ

カッコよさにレジャー色を感じるが、その中身は知的なスポーツ『ビリヤード』

 

最近このサイトでマニー・パッキャオの名前がチラホラ出ておりましたが、私は以前に撮影&インタビューをしたことがあります。

 

といってもボクシングとはまったく関係なく、彼が愛してやまない趣味のビリヤードで『パッキャオ・カップ』を開催するということで、日本の専門誌として取材をさせていただいたというお話ですが。5年も前の話を掘り起こして古い自慢話のようですが、まったくその通りだと思います。しかしそこはパウンド・フォー・パウンドの名に免じてお許しいただければと。話を戻します。

 

結局、パッキャオは3日間の間に50時間くらいビリヤードをしていました。しかもゲーム中は待っている時も椅子に座らないタフさ。最後の日は朝の9時ごろになってもゲームが終わらないのでお先に退散。夕方、再びお店に顔を出したら、「今さっき帰ったよ」と言われて、やはり世界チャンピオンはタフのスケールが違うものだと妙に感心したものです。

 

CUE'S2010年4月号表紙

あのマニー・パッキャオが唯一無二の趣味としているビリヤード

 

それが2010年だったのですが、2015年の『テンボール世界選手権』はパッキャオ個人がメインスポンサーになり、彼の地元のミンダナオ島で開催されました。ビリヤードが盛んなフィリピンとはいえ、パッキャオのビリヤード好きは並大抵のものではありません。

 

さて、前回の記事で書いたようにビリヤードは魂の格闘技です。ただし、目先のハングリーな魂だとか、盗人のごとく猛々しい性格だとか、そうした面は素質とは呼びにくく、むしろ冷静で現実的な思考の持ち主が向いている競技だと言えます。知的なスポーツ。または頭脳スポーツ。そう言い切っても差し支えないでしょう。

 

たとえば、ビリヤードには『全日本学校対抗ナインボール選手権大会』という大会があるのですが、どうもビリヤードと偏差値が密接に関連しているように感じます。

この大会は2001年に始まりまして、14回目を迎えた今年、東京大学が遂に日本一に輝きました。東大は実に4度目の決勝戦進出で、これが大会最多記録ですから、実際に強豪大学であることを理解していただけることでしょう。

 

全日本学校対抗ナインボール選手権旗

全日本学校対抗ナインボール選手権旗 写真:ビリヤードデイズ

 

そして東京大学に限らず、歴代ファイナリスト校一覧を見ると、名門校の名が並んでいることに気づきます。私の母校はまだ優勝経験がなく、それも偏差値と関係しているのかもしれません(笑)。

ビリヤードは(成功や失敗の)記憶力と動作の再現力がカギを握る競技ですので、その本質にいち早く気づくセンスが、いわゆる偏差値と関係していることでしょう。話が少しそれますが、個人的には『日本体育大学vsお茶の水女子大学』なんていうファイナルカードが実現したら、(良い意味で互いにプレッシャーが大きくなって)魂の格闘技感が際立ちそうで見てみたいです。

 

さて、2020年の東京オリンピックに向けて、ビリヤードが種目入りに名乗りを上げていることはご存知の方も多いでしょう。

いや、その前に2017年のユニバーシアード(台北大会)には、ビリヤードがデモンストレーション種目として採用されることが決定しています。台湾は特に学生スポーツとしてビリヤードが盛んですが、世界各地に競技としてビリヤードに取り組む学生がいますから、種目採用もうなずけるというものです。

 

呉芷婷(台湾)

去年(2014年)のジャパンオープン女子の部で優勝したのは台湾の現役女子大生!

 

しかし、残念ながら日本では学生ビリヤード活動は公認サークルにとどまっているケースがほとんどです。

知的でかつ折れない強い心を持った学生を抱える大学の関係者の皆さま。体育会系撞球部でも、そこを目標とした同好会でも創設して、2年後の台湾を目指してみることは貴校のグローバル化を示し更なる発展に寄与することでしょう。

学内にビリヤードテーブルを設置するという話であれば、きっと業界が一丸となってバックアップ&サポートしてくれることでしょう。それがパイオニアの特権ですね。

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