五郎丸歩の悔し涙に意味がある:ラグビーW杯で日本は歴史的3勝!


ワールドカップイングランド大会を3勝1敗の好成績で終えた日本代表

ワールドカップイングランド大会を3勝1敗の好成績で終えた日本代表

日本時間の12日午前4時。
プライドをかけたアメリカ戦に挑んだエディージャパンは
これまでW杯で1度も勝てていない相手に
28-18で勝利しました。

同時に、
ラグビーワールドカップ2015イングランド大会の
日本代表の戦いが幕を閉じました。

プールBで首位の南アフリカ、2位のスコットランドと同じ
3勝1敗の好成績ながら、史上初めて同成績で決勝トーナメント
進出はなりませんでした。

ラグビーワールドカップ2015プールB最終成績(BBCより)

ラグビーワールドカップ2015プールB最終成績(BBCより)

南アフリカから「歴史的大金星」でスタートした日本代表が
中3日で行われたスコットランドにこそ敗れたものの、
サモアには完ぺきな試合展開で勝利すると、
前日に日本代表の目標「ベスト8進出」の希望を絶たれながらも
アメリカにも快勝しました。

日本にとって今回最後のワールドカップのゲームで
マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選出されたのは、
今や日本で知らない人はいないであろうほどキック前の
「ルーティーン」が話題となっている五郎丸歩でした。

2ゴール、3PGで13得点を挙げた活躍が評価されました。

これまで1勝しかワールドカップでしていないあった日本が、
王者の南アフリカを倒したり、24年かけて1勝だったのに
わずか4年間(1大会)で3勝を挙げる快挙で選手たちにも
それなりの満足感や喜びはあると思っていました。

アメリカ戦で勝利し、3勝1敗で目標のベスト8進出を果たせず涙する五郎丸

アメリカ戦で勝利し、3勝1敗で目標のベスト8進出を果たせず涙する五郎丸

しかしです。
MOMの発表後のインタビューで五郎丸は声を詰まらせました。
「このマン・オブ・ザ・マッチは本当にチームの…」
そう話すと涙があふれてきました。

自分だけの力ではない。
試合に出場した選手だけでもない。
この4年間この大会で勝つことだけを追い求め、
それに関わったすべての人たちのMOMだと。

そして、最も五郎丸の涙腺を大きく揺さぶったのは、
3勝1敗でも準々決勝に進出できなかったという事実です。

それでも歴史的3勝の達成感でうれし涙があっても・・・
と見ているファンもラグビー関係者も「よくやった」の
賛辞しか贈る言葉がないでしょう。

「ベスト8に入ること」

これが今回の日本代表の大目標でした。
ワールドカップ前にも選手全員からこの言葉が
聞かれました。

とはいえ、本当に達成しうる目標なのか?
と多くの世界中のファン、日本のファンでさえ
心のどこかに思っていたことでしょう。

意地悪な見方をすれば、
戦っている選手たちにも1度しか勝てていない歴史を
塗り替えることなんてできるのか?と少しでも
そんな気持ちの中にあったのかもしれません。

でも、今回の五郎丸の悔し涙ですべてがわかりました。
「我々の目標は、ベスト8に入ることだった。満足はしてない」
そう声を振り絞ると、五郎丸は再び目頭を押さえました。

南アフリカに歴史的勝利を挙げるなど日本代表の注目度は世界的に高まった(マイケル・リーチ主将のインタビュー)

南アフリカに歴史的勝利を挙げるなど日本代表の注目度は世界的に高まった(マイケル・リーチ主将のインタビュー)

数々の日本ラグビー史を塗り替えた3勝1敗でも
納得していないときっぱりと言うのです。

エディー・ジョーンズHCはAFP通信に次のように語っています。

「大会が始まる前、日本はお話にならないチームの一つだった。
対戦国はBチームを起用し、それでも80~90点差をつけると考えていただろう」

世界的にはそんな評価であった日本代表が3勝を挙げたんです。
世界を震撼させた日本代表でしたが、目標を達成できずに涙するのです。

ジョーンズHCは次のようにも語っています。

「大会に出場して、4試合で3勝を挙げられたのは、
チームにとってものすごいことだ。選手の質を示しているし、
そのためにどれだけ努力をしてきたか証明した」

ラグビー選手は試合前に気持ちが高ぶり涙する選手もいると
前回の記事で書きました。
もちろん、試合後に本当に悔しくて涙が出るのです。

日本代表は強かった。
勝って悔しくて涙があふれてくるんです。

ラグビーワールドカップで声援を送るファンたち

ラグビーワールドカップで声援を送るファンたち

2019年は日本で初めてワールドカップが行われます。
あえて言えば、選手たちが流した涙を忘れずに
ラグビーファンも関係者たちもさらに前進していかなくては
ならないと思います。

日本に対する世界の評価は激変しました。
今度はそのステージから次のステージへと
全員が一枚岩となって進んでいかなければと強く思います。

国籍は関係ありません。
日の丸を背負ってプライドを持って体を張れる人が
日本代表なんです。

五郎丸の涙には大きな意味がありますね。

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